盛岡市出身のバレエダンサー斉藤亜紀さん(44)は、長年務めたベルギー王立フランダースバレエ団最高位「プリンシパル」を引退し、指導者として歩み始めた。一時帰国した斉藤さんは「幸せだった」と有終の舞台を振り返り、新しい道への意欲を語った。

(学芸部・佐藤瑛子)

 1991年ベルギー留学、94年バレエ団入団、2004年プリンシパル昇格…。長年第一線を走り続けてきた斉藤さん。昨年11月に引退し、強く請われて母校のベルギー王立バレエ学校の指導者となった。日本の高校2年生に当たる5年生12人の担任を務めるほか、最終学年の6年生でも指導する。

 引退後、休む間もなく始まった新しい生活。慣れないことばかりだが「生徒には『初めてだから』とは言えない」ときっぱり。「プロのダンサーとは」「舞台で求められることは」。培った経験を惜しみなく伝える。

 昨秋の引退公演は「私よりみんなの方がエモーショナル(感情的)だった」。引退を考え始めたのが5年ほど前、正式に決まったのが1年前。昨年9月の公式発表まで観客はもちろんバレエ団内でも一部にしか知らされず、その分、反響は大きかった。公演初日から、連日スタンディングオベーションに応え続けた。