【東京支社】一般社団法人先端加速器科学技術推進協議会などは18日、都内で、国際リニアコライダー(ILC)誘致を進める産学連携フォーラムを開いた。ILCを推進する国際研究者組織は日本政府に3月7日までの意思表明を求めており、政府判断に向けた検討は大詰めの段階だ。政産学に漫画界からも参加があり、政府の前向きな意思表示を求め、誘致の総意を強くアピールした。

 企業関係者ら約100人が参加。同協議会の西岡喬(たかし)会長(三菱重工業特別顧問)は「ILCが誘致されれば、教育や技術レベルの向上などの効果が期待できる。全力で誘致に取り組みたい」とあいさつした。

 政界、地元、研究者組織の代表がILC計画実現への決意を表明。超党派の国会議員で組織するリニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟の塩谷立幹事長(自民党、衆院静岡8区)は「巨額経費が課題とされるが、他の科学予算を圧迫しないよう、国家プロジェクトとして従来の科学予算の枠外で措置するよう政府に呼び掛けている」と説明。

 県商工会議所連合会の谷村邦久会長も「地元経済界も受け入れ準備を進めている」と理解を求めた。

 漫画「ドラゴン桜」の作者で北上市出身の漫画家三田紀房さんが講演。「多くの人に計画を知ってもらえるよう漫画界も協力したい」と強調した。

 ILC計画を巡っては、誘致の意義を検討する日本学術会議が2018年12月、文科省に回答書を提出。学術的意義を認めながら、国際経費分担など課題を挙げ「現状の計画内容や準備状況から判断し、誘致を支持するには至らない」との所見を示した。

 国際研究者組織リニアコライダー・コラボレーション(LCC)副代表の村山斉(ひとし)・米カリフォルニア大バークレー校教授は「資源のない日本の唯一の武器は、基礎学問力に基づく『考える力』だ。技術的波及効果も期待できるILCは日本の未来をひらく装置だ」と実現を求めた。