本年度新成人となった若者は東日本大震災当時、卒業を間近に控えた小学校6年生だった。学校が被災して卒業式を行えなかったり、祝ってくれるはずの家族がいなかったり、着る服がなく普段着で出席したりした児童もいた。卒業証書を胸に、がれきの中で「負けない」と誓った日から7年10カ月。大きく成長した新成人は13日、成人式で改めて古里の復興を誓った。

 全小中学校が卒業式を中止した陸前高田市では、一中卒業生が同市高田町のキャピタルホテル1000で成人を祝う会を開き、2012年に撮影した「未来へのメッセージ」の映像を上映。「まちはどうなっていますか」「少しでも復興の力になれていたらうれしい」「新しい家はどうですか」「未来の私も夢に向かって頑張って」など一人一人の言葉が流れ、約60人の新成人が真剣に見入った。

 実行委員長の専門学校生岡本瑞貴さん(20)=盛岡市本宮=は「笑って楽しく過ごしていてほしい」という言葉に「復興に携わりたいと思った気持ちを思い出した。全国の災害の被災地に教訓を伝えたい」と決意を新たにした。

 震災時、中学生らと高台に避難し命を守った釜石市の鵜住居(うのすまい)小は同市の甲子小で卒業式を行った。受け取ったのは被災した校舎で見つかった卒業証書だった。