国は2019年度、雫石町御明神(おみょうじん)地区の志戸前川流域で、大規模地滑り防止事業に乗り出す。周辺では13年集中豪雨で山腹崩壊や土石流が発生するなど危険性が高く、山林に地下水の排水トンネルなどを設置。28年度まで10年間かけて、下流部の農地約400ヘクタールや家屋約300戸、JR田沢湖線の保全対策を進める。

 対象区域は志戸前川と北側の支流に挟まれた山林45ヘクタール程度が中心。地滑りの一因となる地下水を排水するトンネルや井戸を整備する。地滑りが生じないよう斜面上部の土砂を取り除くほか、土砂を食い止める治山ダムも造る。

 町内では13年8月の集中豪雨の際、全半壊を含む366件の住家被害のほか、秋田新幹線も走るJR田沢湖線に土砂が流入した。このため県はボーリング調査などを行い、地中のずれやひずみを確認。「大規模で高度な技術が必要」(県森林保全課の田屋了保全・治山林道担当課長)として国直轄での対策を求めていた。