イベント列車として県内各地を26年間走行してきたJR東日本の鉄道車両「Kenji(ケンジ)」が8日、盛岡-一ノ関駅間の運行を最後に引退する。1992年から、約430万キロを走行。「北山崎号」「宮古蟹祭(かにまつり)号」などさまざまな名称で、県民や観光客に親しまれてきたイベント列車が、静かに幕を下ろす。

 Kenjiは92年夏に釜石市、宮古市、山田町で開催された三陸・海の博覧会に合わせ「三陸マリンライナー」として山田線でデビュー。以後は「松茸(まつたけ)狩号」として岩泉線、「錦秋湖号」として北上線を走るなど、近年は年100日程度運行した。

 車両名は花巻市出身の詩人で童話作家の宮沢賢治にちなんで名付けられた。現存するキハ58系ではJRグループ唯一の営業車両。13年に行われた県の観光キャンペーンを機に車体の色を緑から青に変更した。

 3両編成で定員は130人、大きな窓からの景観が人気を集めた。引退は経年劣化のためで、今後は秋田車両センターへ回送し廃車となる予定だ。