大船渡市三陸町の越喜来(おきらい)小(鈴木直樹校長、児童78人)の5年生15人は、10月20日の学習発表会で東日本大震災を語り継ぐ劇を上演する。同校の校庭のタイヤの遊具にゆかりがある、同市三陸町越喜来の北里大海洋生命科学部在籍時に震災で行方不明になった瀬尾佳苗さん=東京都出身、当時(20)=の人生が題材。越喜来を愛した瀬尾さんと、今もこの地に思いを寄せてくれている家族への感謝を劇に込める。

 劇のタイトルは「かなえのタイヤ―海に嫁いだ娘の物語―」。瀬尾さんの幼少期から大学入学後の越喜来での生活、震災当日の様子を通して、正義感が強く、どんなときも困難から逃げずに駆け抜けた瀬尾さんの20年を描く。

 同校の校庭には地面に半分ほど埋められ、跳んで遊べるタイヤが22個並ぶ。瀬尾さんの父真治さん(64)らが震災後実施している越喜来訪問ツアーの一環で昨年2月に設置したもので、うち4個は瀬尾さんが当時乗っていた車のタイヤ。子どもたちからも人気の遊具だ。

 5年生の児童はこれまでタイヤの遊具設置の背景について学習し、瀬尾さんの人となり、震災後の両親の思いや越喜来の住民との交流などを学んできた。その集大成として、保護者や地域住民、瀬尾さんの両親も招待して劇を上演する。

 学習発表会は午前9時~同11時40分。保護者や地域住民は鑑賞できる。