県内の特別養護老人ホーム(特養)に早期の入所が必要な在宅待機者が4月1日時点で856人(前年同期比13・1%減)いることが、県のまとめで分かった。高齢化に伴う介護ニーズの高まりに施設整備が追いつかない状況が続く。県と市町村は計画的な施設整備と自宅で必要なケアを受けられる在宅介護の充実に力を入れるが、介護人材の不足など課題は多い。

 県によると、4月1日時点で特養への入所を申し込んだのは4520人(同1・6%減)。このうち1379人(同8・2%減)が自宅で入所を待っている。

 早期入所が必要な在宅待機者は圏域別で、岩手中部圏域(花巻市、北上市、遠野市、西和賀町)が194人で最多。胆江圏域(奥州市、金ケ崎町)が149人、盛岡圏域(盛岡市、雫石町、滝沢市、紫波町、矢巾町、岩手町、葛巻町、八幡平市)が128人いる。

 特養のベッド数は3月末時点で8517床で、前年同期に比べ242床増えた。本年度末までにさらに427床増える見通しだが、高齢者人口は今後も増加が見込まれ、待機者の解消は容易でない。

 厚生労働省の推計では2025年度に県内で必要とされる介護職員の充足率は86・9%で、不足数は3275人に上る見込み。県は担い手確保に向け、シニア世代や主婦層らを対象にした入門講座や職場見学に取り組むほか、介護現場を題材にした漫画冊子を県内全ての中学2年生に配布している。