花巻市葛の花巻農高(軍司悟校長、生徒339人)は25日、前身の花巻農学校教諭を務めた宮沢賢治(1896~1933年)をしのぶ会を同校で開いた。北海道ゆかりの賢治作品を収めた副読本を作った札幌市の札幌新陽高の教諭と2年生計5人が初参加。賢治は教諭時代に修学旅行で札幌を訪れた縁があり、両校の生徒は今後も交流を大切にしようと確かめ合った。

 しのぶ会は毎年、21日の賢治の命日ごろに開催しており、53回目の今回は全校生徒と保護者ら約400人が参加。賢治作詞の精神歌を斉唱し、花巻農農業クラブ会長の平野千雪(ちゆき)さん(3年)が「つらくても確かな一歩を踏み続け、生徒が成長できる学校にしたい」とささげる言葉を述べた。

副読本「青の旅路」を紹介する札幌新陽の生徒ら

 札幌新陽の高橋励起(こうき)教諭(38)らは、花巻農生の読書感想文の発表や、音楽科目を選択する1年生による「星めぐりの歌」の合唱、鹿踊り部の演舞に賢治の遺徳に思いをはせた。

 札幌新陽が製作した副読本は「青の旅路 宮沢賢治と北海道」でA5判、171ページ。高橋教諭と生徒6人が製作に関わり、3月に完成した。賢治が1924(大正13)年5月に修学旅行の引率で訪れた様子や心象をスケッチしたとされる詩「札幌市」や修学旅行復命書、「銀河鉄道の夜」、宮沢賢治記念館の宮沢明裕学芸員(40)のインタビューなどを掲載した。