国際リニアコライダー(ILC)の誘致を目指す東北ILC準備室(室長・鈴木厚人県立大学長)は24日、一関市山目の一関保健センターで、住民向けの解説セミナーを開いた。実験で生じる放射性物質の処理など参加者の疑問に対し、専門家が技術的な対策を説明した。

 約140人が参加。広報部門長の成田晋也岩手大理工学部教授が技術的な質問に答えた。実験で使い終わった電子や陽電子のビームを吸収する「ビームダンプ」に生じる放射性物質のトリチウム(三重水素)の処理について、成田教授は「これまでの加速器施設でノウハウが確立されている。絶対に外へ出さないよう厳重管理する構造になる」と述べた。

 同準備室の地域部門長を務める県の佐々木淳理事はILCを巡る社会の動きについて説明。ILCのトンネルが高レベル放射性廃棄物の処分場とされる懸念の声に対し「法律で300メートル以深と定めている。(ILCは)海抜100メートルとなり、つくれない」と解説した。

 建設候補地とされる北上山地(北上高地)に「活断層がないのか」との問いには、成田教授が「これまでの調査では横切るものは確認されていない」と答えた。

 同準備室は東北ILC推進協議会(共同代表・大野英男東北大総長、高橋宏明東北経済連合会名誉会長)の実働組織として活動している。