内陸に整備された東日本大震災の災害公営住宅の住民と、既存コミュニティーの融合が本格的に動きだす。盛岡市の月が丘2丁目町内会(高橋幸雄会長、486世帯)は29日、今春から入居が始まった地元の災害公営住宅「備後(びんご)第1アパート8号棟」の19世帯にも参加を呼び掛け、防災イベントを初めて開催する。県内の同住宅は、内陸では6市に計303戸が整備される予定。内陸に避難し、悩んだ末に入居を決めた住民のコミュニティー形成が課題として指摘される中、地域が共に歩むモデルとして注目される。

 8号棟は3月から入居が始まり、大槌町や気仙沼市などで被災した人たちが住んでいる。10月末以降は隣接地に建設中の同住宅2棟への入居も進み、約50世帯が同町内会に所属する予定だ。

 29日のイベントは「防災まつり」と銘打ち、同アパート集会所で午前10時から開催。震度5強の地震発生を想定し、炊き出し訓練などを行う。

 住民の防災意識向上と、交流の輪を広げる目的で企画。宮城県石巻市から8号棟に入った高須賀カツ子さん(79)は「入居前は不安もあったが、町内会主導のイベントで他の住民とも交流できる」と楽しみに待つ。