多くのファンの信頼を揺るがす岩手競馬の禁止薬物問題は、22日の全レース中止という異例の事態に発展した。県競馬組合(管理者・達増知事)は20日、開催中止と全頭検査を発表。半世紀を超す岩手競馬の歴史上初めての事態に、地元ファンは「こうも立て続けに起きるようでは。ファンに失礼なことだ」と憤慨する。管理体制の甘さを指摘する声も上がり、再発防止と信頼回復が急務だ。

 20日夕、県庁で記者会見した県競馬組合の幹部4人は冒頭、深々と頭を下げた。内宮明俊副管理者は「競馬全体の信用失墜につながりかねない。ファン、関係者に多大なるご迷惑をお掛けし、深くおわびする」と陳謝。「かつてない深刻な事態。痛恨の極みだ」と悔しさをにじませた。

 7月29日に盛岡、9月10日に水沢の両競馬場で発生した同問題。県警の捜査の進展を待ちながら、組合は21日から、両競馬場の警備員を計4人増やし、全12人体制で巡回を強化する。10月にかけて全38厩舎(きゅうしゃ)(盛岡13、水沢25)に防犯カメラを設置。厩舎エリアに立ち入り可能な関係者証の発行・更新基準も厳格化する。薬品や防犯の専門家らによる第三者組織を設け、再発防止策も話し合う方針だ。