本県のサンマの水揚げが鈍り、影響が広がっている。水揚げが始まった8月は、北海道も含めて量、魚体の大きさとも前年を上回り「今年は豊漁、格安」ムードが漂ったが、9月に入って漁況が変化。品薄で店頭価格が上昇し、宮古市では旬の味を届ける直送便の発送開始が延期となった。昨年までの3年間、深刻な不漁に悩まされてきただけに、今シーズンは正念場。関係者は、今後漁況が上向くとの予報に望みをつなぐ。

 県水産技術センター水産情報配信システムによると、大船渡港では8月の水揚げが486・3トン(前年比30・9%増)と順調なスタートを切ったが、9月は1日を最後に水揚げがない。

 関係者によると、北海道では8月下旬に水揚げが急増。価格も下がったが、9月に入って魚群が薄くなり、漁獲は減少した。台風で出漁できなかったことや、北海道胆振(いぶり)東部地震の影響で北海道からの物流が滞ったことも響いた。

 宮古市の宮古水産物商業協同組合(島香尚組合長)は、昨年は不漁のため休止した「宮古さんまふるさと便」を再開し、13日から発送を始める予定だったが、想定した数量のサンマが集まらず延期。今月下旬には量を確保できる見通しで、予約は引き続き受け付ける。

 水産庁の予報では、漁期前半は低調だが漁期全体を通じては昨年を上回るとされ、想定通りの漁況との見方もある。漁業情報サービスセンター(東京)の最新の予報では、今月下旬から来遊漁は低位ながら増加すると予測。三陸海域では10月中旬から漁場が形成される見通しだ。