奥州市水沢佐倉河の水沢工高無線・情報部の生徒3人は、気道に誤って食べ物が入り起こる誤嚥(ごえん)性肺炎を遊びながら予防する機器「大声トントン紙相撲」を作った。11日は、同校に製作を依頼した同市胆沢小山のデイサービスどんぐり(菊地智之(としゆき)施設長、利用者92人)で利用者らが楽しんだ。誤嚥性肺炎は高齢によって喉の筋力が衰えることなどが原因で、遊びを通じて筋力強化に役立てる。

 機器は縦横約70センチで、マイクが声を拾い、内部の二つのスピーカーが振動し、土俵に見立てた直径約35センチのプラスチック板が震える仕組み。この日は製作した、いずれも2年の部長佐々木亮(たすく)さん、鈴木陸さん、志村琉斗(りゅうと)さんが機器の特長や工夫点を紹介した。

 通常の紙相撲と同じく2人で遊び、紙人形が土俵から出たり、倒れると負け。利用者が「とんとん」と大声を出すと、紙人形がかたかたと動き、人形が押し出されたり手をついて勝敗が決まると、施設内に拍手と歓声が響いた。

 デイサービスどんぐりの職員が昨年12月、インターネットで同様の機器を知り、市内唯一の工業高校の同校に製作を依頼。機器は当時市販されておらず、インテリアや電気設備など別々の分野を専攻する生徒3人がそれぞれの得意技術を集め、試行錯誤しながら約3カ月かけて今年3月に完成させた。