性行為などで感染する梅毒の感染者が県内で増加している。今年の感染者(今月2日現在)は23人で、昨年の16人を上回り、全数把握が始まった1999年以降最多となった。治療が遅れると臓器への合併症を引き起こすほか、妊婦が感染すると早産や新生児死亡の恐れがある。各保健所は無料・匿名の検査を行っており、専門家は早期発見・治療を呼び掛ける。

 

 梅毒は梅毒トレポネーマという細菌による感染症。粘膜が触れ合う性行為やキスで感染する。県環境保健研究センターによると23人の内訳は男性20人、女性3人。昨年から今年にかけて30~50代の男性が増加傾向で、全国と同様に性風俗店利用者の感染が増えているという。

 感染後約3週間で陰部や唇など感染部位にしこりができ、そけい部のリンパ節が腫れ、治療せず数カ月たつと手のひらや足の裏などに赤い発疹が出る。いずれの症状も数週間で消える場合があるため感染に気付かないこともあるが、病原菌は体内に残る。

 同センターの梶田弘子保健科学部長は「早期発見で服薬治療できる。全国は感染者の4割弱が女性で、今後、岩手でも女性の患者が増えることも考えられる」と指摘する。