久慈市山形町の嵯峨豆腐店は今秋、同市山根町在来の大豆「山白玉(やましらたま)」を原料とした豆腐を商品化する。山根地区の純粋な山白玉生産はしばらく途絶えていたが、昨秋に優良な種子が確保され復活。現在、希少な種子から栽培が行われており、収穫後に産地限定のブランド豆腐として全国に売り込む。同店代表の嵯峨大介さん(36)は「久慈の地域おこしのために」と張り切っている。

 山白玉は1959年に県の奨励品種となったが病害に弱く栽培が衰退。2015~17年度に同市地域おこし協力隊員として活動した清水勇さん(34)=同市山形町=が16年度に種子増殖に挑んだ。しかし、同年8月の台風10号豪雨で作付けした畑が被災。17年度に別な畑で再挑戦し109キロを収穫できた。

 このうち優良な種子用の14キロが山根地区の希望者に分けられ、現在は農家8世帯が栽培している。収穫は10月下旬の見込み。嵯峨さんはその大豆を購入し、新たな「山白玉豆腐」の製造販売を目指している。

 同店の豆腐商品はインターネット販売のみ。嵯峨さんは「将来的に販売店も構え、山白玉の豆腐を名物ブランドとして全国に売り出したい。久慈に多くの人が訪れて活気が生まれるようにしたい」と決意する。