陸前高田市高田町出身の及川龍治さん(42)は8日、花巻市吹張町に中国料理店「神龍(シェンロン)」を開店した。東日本大震災で母の松田忍さん=当時(68)=を亡くしたことをきっかけにUターンし、妻の地元で念願の独立を果たした。「新たな店ができることで、まちのにぎわいづくりを手助けしたい」と、オーナーシェフとして腕を振るう。

 開店初日のランチ営業。真新しい店内は本格的な中国料理を楽しむ客でにぎわった。及川さんは首都圏の会員制ホテルレストランなどで長年働き、上海料理や四川料理を習得。自身の店では白金豚や三陸の海産物を使い、約1週間かけて仕込むナマコ料理なども提供する。

 及川さんは幼少期から、入院がちだった忍さんの代わりに台所に立った。高校卒業後に上京し首都圏で働いていたが、震災の津波で忍さんを亡くし、実家も流失。古里への思いが募り、2013年に婿入りした妻恵美さん(42)の地元に居を移した。

 カウンター8席、2人用テーブル3台、4人用個室を用意。営業時間は午前11時~午後9時(ラストオーダー同8時)。日曜定休。予約は0198・41・4649へ。