NIEアドバイザー・女鹿 芳文

授業は特例、許諾不要

女鹿 芳文

 7月26、27日、盛岡市と大槌町を会場に第23回NIE全国大会盛岡大会が開催されました。県内外から1600人余が参加し、授業公開、実践発表では熱心な協議が行われました。

 その中で、授業における新聞活用と著作権について話題になりました。他県の教員から「著作権の侵害に当たるのではないかと不安で消極的になってしまう」との声も聞きました。

 教材として新聞を学校教育のさまざまな場面で活用するに当たり、正しい知識を身に付けて使用してほしいと思い今回はNIEと著作権について説明します。

 学校教育では新聞をどのように児童・生徒に提供する場面があるでしょうか。

 一つは、新聞をそのまま使用する場合です。この場合は特に問題ありません。切り抜き掲示することも同様で問題はありません。

 もう一つは新聞のコピー(複製)の使用です。新聞も著作物です。著作権は新聞社にありますので、著作権法に基づいて使用(二次使用)に制限があります。

 しかし、著作権法では、学校などの教育機関で授業に使うための著作物の複製は「必要最小限とし、著作物を複製する場合は出所を明示」するとの条件を満たせば原則、著作権の侵害に当たらないとされています。

 したがって、授業で新聞記事をコピー(複製)して児童・生徒に配布し使用することは、条件を満たしていれば、許諾を得なくても著作権の侵害には当たりません。また、部活動や生徒指導、進路指導など学校教育に基づく課外活動についても同様の扱いです。

 一方、学級通信や学校ホームページ(HP)への掲載、教科研究における使用などは許諾が必要です。詳細は著作権法第35条ガイドライン協議会作成の「学校その他の教育機関における著作物の複製に関する著作権法第35条ガイドライン」を参考にしてください。日本新聞協会HPのNIEコーナーに載っています。

 許諾を得る場合でも各新聞社の著作権担当部署に問い合わせ、許諾を得れば使用は可能となります。手続きは難しいものではありません。許諾を得て積極的な新聞活用を行ってほしいと思います。

 

県教委主任指導主事 女鹿 芳文(めが・よしふみ)

 95年、花巻・若葉小で教員生活をスタート。中学校教諭、一関市教委を経て17年から県教委主任指導主事。07年に洋野・角浜中に勤務し、NIE実践校として取り組み始めた。10年から日本新聞協会認定NIEアドバイザー。岩手日報の中学生向けNIEワークシートを監修している。49歳。葛巻町生まれ。