料理を手にほほ笑む三浦聖貴さん

 柔らかい明かりに照らされた店内に、丁寧に作られた品々が並ぶ。盛岡市の「おやさい食堂カラコマ」では、野菜や玄米を中心としたマクロビオティック(マクロビ)料理を味わうことができ、昼時になると多くの女性客が訪れる。

 マクロビとは、地元で採れた旬の野菜や穀物などをバランス良く取り入れる食事法。同店は安心でおいしい食材にこだわり、八幡平市や花巻市の生産者から野菜を仕入れている。ドレッシングなどは手作り。肉や魚、卵、白砂糖、乳製品は使っていない。

 昼の定番メニューは「大豆のからあげ定食」(税込み1080円)。メインの唐揚げは弾力のある食感で、しょうゆベースのたれとよく合う。揚げなすのおろしポン酢がけや紫キャベツのマリネなど季節ごとに変わる5種類のおかずもあり、さまざまな味が楽しめる。

 同店を営む三浦聖貴(きよたか)さん(42)は、盛岡市の和食店などで働き、「お客さんの体にも、地球にもいいものを」とマクロビの道に進んだ。東京都や大阪府内のマクロビ料理店での約5年間の修業などを経て、妻綾子さん(38)と滝沢市に「カラコマ工房」をオープン。クッキー販売や料理指導を行ってきた。

定番の大豆のからあげ定食。メイン以外は季節ごとに異なる

 釜石市出身の三浦さんにとって、転機となったのは東日本大震災。大槌町の友人から「料理を作ってほしい」と依頼があり、もともと所有していたキッチンカーで同町へ。「おいしいものを食べてもらいたい」。毎月2回、4年ほど現地に通い、真心を込めて提供し続けた。

 同町に通う一方で盛岡市でも出店を重ね、徐々に知名度が高まった。冬の寒さの中でも多くの人たちが訪れ、「暖かいところでゆっくり食事を楽しんでほしい」と考えるように。2015年4月、「おやさい食堂カラコマ」として同市に拠点を構えた。

 店名は「ひょうたんから駒」が由来。一番大事にしていることはおいしさだが、家で食べないようなもの、発見があるものを提供することも心掛ける。三浦さんは「カラコマを通してうれしい驚きを楽しんでもらえたら」と期待する。

memo 「おやさい食堂カラコマ」は盛岡市上ノ橋町1の44。昼は午前11時半から午後3時まで(午後2時ラストオーダー)。夜は午後5時から同9時まで(同8時半ラストオーダー)。日曜は昼のみ。月曜定休。電話は019・613・2239へ。メニューは今後変わる可能性がある。