16日の県内は前線に湿った暖気が流れ込み、局地的に大雨となっている。盛岡地方気象台によると、内陸を中心に夕方にかけて雷を伴う大雨が続く見込み。県や県警、市町村によると、床下浸水や交通機関の乱れ、停電などが相次いでいる。各地で送り盆行事などの中止や延期を検討しており、盛岡市の盛岡舟っこ流しは18日に延期となった。

 県のまとめでは16日午前10時現在、二戸市浄法寺町などで床下浸水が3棟発生。一戸町でタクシー1台が水没した。3市町村3094世帯7755人に避難指示(緊急)や避難勧告、避難準備・高齢者等避難開始情報が出され、42世帯85人が避難している。

 二戸市では15日夜、同市似鳥の県道6号で土砂崩れが発生し、土砂の撤去作業が続いている。16日午前2時ごろには宮城県白石市の会社員の男性(52)が運転する軽乗用車が土砂に乗り上げた。

 男性は青森県に向かう途中で「土砂がたまっているのに気がつかずはまってしまった。初めて通る道で辺りも暗く分からなかった。流木に乗り上げた感じもあり、衝撃も大きかった」と疲れた表情で作業を見守った。

 一戸町西法寺の県道274号には雨に流された土砂が堆積。付近住民は16日早朝から自宅付近の泥かきに追われた。午前4時ごろから作業した女ケ沢ハツノさん(67)は「水を含んでいてとても重く、スコップに泥が張り付いて作業が進まない。付近には高齢者のみで住んでいる人もいるので、自治体などの協力が必要だ」と訴えた。

 八幡平市では安代地区の市道杉沢支線が脇を流れる大沢川の増水で道路の一部が流失。市道兄川支線も道路に土砂が流入し、ともに通行止めとなっている。

 同地区の栗木田集落では住宅脇の側溝があふれ1軒が一時床下浸水した。

 釜石市では15日夜に同市定内町の釜石山田道路の工事現場で土砂が流出し、定内町の一部(6世帯22人)に避難指示が出ている。午前10時現在、周辺の4世帯9人が集会施設に避難している。1世帯が床下浸水した。

 遠野市消防本部によると16日午前10時現在、市内3カ所で土砂崩れがあり、市中心部にある鍋倉公園内と上郷町の市道2カ所が通行止め。小友町では水田に縦15メートル、横15メートルの土砂が流入した。

 久慈市では市内5カ所に避難所を開設。山形町の戸呂町地区集落センターに自主避難した6人を含め、最大61人が避難したが、既に帰宅した。

 同気象台によると、16日午前10時10分までの24時間の降水量は洋野町大野で147ミリ、久慈で144・5ミリなど。午前10時現在の1時間の降水量の最大値は花巻市豊沢で観測史上最大の42・5ミリなど。

 17日午前6時までに予想される24時間降水量はいずれも多い所で、内陸100ミリ。沿岸60ミリ。引き続き土砂災害に厳重な警戒が必要だ。