世界文化遺産の国内候補に一戸町の御所野遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」が決まり期待が高まる中、その陰で登録から3年となる「橋野鉄鉱山」(釜石市)への来場者は登録年の4分の1ほどに落ち込んでいる。仮に縄文が登録されれば「平泉の文化遺産」を加え、奈良県と並び全国最多の3件の世界遺産を抱える。登録後にどう継続して価値を訴えるか。一過性でない取り組みとともに、多様な魅力を持つ3遺跡の連携も求められる。

 「元々、平泉のような派手さがない遺産。もっと多くの人に価値を伝えたいと頑張っているんだが…」

 橋野鉄鉱山の地元、橋野町振興協議会前会長でガイドの菊池成夫さん(76)はため息をつく。

 釜石市から管理を受託するインフォメーションセンターの来館者は、登録年の2015年に4万3316人と前年の7倍に急増。だが、翌年8月の台風災害で遠野市側からのアクセス路となる県道35号釜石遠野線が通行止めに。16年は1万7181人、17年は9865人に減少した。今年は通行可能になったが、前年同期を15%ほど上回る程度で推移する。