核兵器廃絶を求める署名を集め、スイス・ジュネーブの国連欧州本部に届ける第21代高校生平和大使に本県から選ばれた不来方2年の阿部くるみさん(16)と、一関一2年の尾口あざみさん(17)は9日、長崎市の原爆落下中心地碑前で、犠牲者の追悼と平和への決意を込めた若者集会に参加した。東日本大震災からの復興状況と支援への感謝を世界に伝える役割も担う本県の大使は、73回目の原爆の日を迎えた長崎で、平和と復興への誓いを新たにした。

 セミの鳴き声が響く午前6時半。長崎市の爆心地公園には、15都道府県から選ばれた高校生平和大使20人ら、署名活動を続ける生徒約120人が集まった。生徒は手をつないで碑を囲み、73年前に思いを巡らせながら黙とうした。

 目を閉じた阿部さんは、現地で聞いた被爆者や戦争を語り継ぐ活動をする人たちの声がよみがえり、涙をこらえながら仲間の手を握った。黙とうを終えた生徒らは全員で「思いを世界中に広げ、私たちの力で平和な世界を実現していこう」と宣言した。

 阿部さんと尾口さんは6日から同市を訪れ、7日に始まった原水爆禁止世界大会や、9日の平和祈念式典に参加。署名活動だけでなく、被爆者から体験談を聞き、理解を深めた。