地域の防災、紙面から

地域の地図に災害時の避難場所や危険箇所を色分けして確認する本宮小の6年生

 「災害から命と古里を守ろう」。盛岡市の本宮小(古玉忠昭校長、児童749人)6年生124人は総合的な学習の時間(総合学習)で、地元地域の防災・減災を学んでいる。NIE全国大会の公開授業では、新聞記事から水害対策や身近な備えに関する課題を調べて議論する。

 豪雨による水害を新聞で学ぶ前段階として6月25日、岩手大大学院の森本晋也准教授(防災教育)を講師に地図を使った地域の災害リスクの学習を行った。児童は7~8人1グループになり、地図上に避難所となる施設や水没の可能性がある地下道などの危険箇所を話し合いながらペンやシールで色分けした。

 森本准教授が「災害時に地域にとって有利な場所と危険な場所は」と質問すると「食料がある大きなスーパーや病院があるのはいいこと」「住宅が密集し火災が起こると危険」といった意見が出た。

 同校は、雫石川と北上川の合流点が近く、児童は大雨や洪水への備えを意識して学んでいる。佐藤央悠(あきはる)君は市の洪水ハザードマップと照らし「浸水する可能性があるところに避難所がある」などと防災上の課題を見つけていた。

 児童は全国大会まで、今回の学習で得た知識を基に新聞記事を読み、水害に対する理解を深め切り抜き新聞を作成する。公開授業では、切り抜き新聞を使いグループで意見交換を行う。

 本宮小は昨年度、東日本大震災の津波被害や災害時の避難行動について学んだ。その学習を通じ「自然災害を地元に置き換えて考え、古里と地域の人を守りたい」との意識が芽生え、今回の学習につながっている。最終段階では、個人新聞にまとめ、地元の防災・減災について地域に伝える。

震災の学習を地域に

教諭 山内 和子さん

 児童は昨年、東日本大震災について新聞を活用し学習した。そこから「地元の防災を考えたい」という意識を持ったことが今年の授業展開につながった。児童の願いに近づけるよう、深い学びにつなげたい。

新聞作りで意識向上

6年 小笠原 瑠南(るな)さん

 5年生で新聞作りをした時は資料を使って地区のことを調べたので、災害についての意識が高まった。全国大会の授業では、地域の防災・減災についてみんなで一生懸命考えているところを見せたい。


 本宮小

 1874年創立。校訓は「宝積(ほうじゃく)」で、原敬の座右の銘に由来する。サッカーJ1鹿島の小笠原満男選手の母校。