先輩の商魂読み取る

経営者としての理念を後輩に伝える赤沢桂一郎社長(中央)と真剣にメモを取る盛岡商高の1年生

 新聞を通し実社会から経済を学ぶ盛岡商高(猿川泰司校長、生徒730人)流通ビジネス科1年生は、NIE全国大会で、書籍をヒット商品にするさわや書店の取り組みからマーケティングの在り方を考える公開授業を行う。

 全国大会まで1カ月を切った6月29日、岩手日報の経済企画「あの日の決断 岩手の経営者たち」に掲載された赤沢桂一郎社長を講師に招き、ビジネス基礎の時間に講演会を開いた。

 同校OBでもある赤沢社長は、高校時代を振り返りつつ、経営理念や職場づくりの心がけを説明。「社員は本好きばかり。読んで読んで読み込まないと本屋は務まらない」と扱う商品を深く知ることの大切さを説くと、生徒は真剣なまなざしで一つ一つの言葉を書き留めた。

 生徒の「経営で成功したことは」との質問には「40年ほど前、スーパー隣接地に郊外店を初出店し大成功した」と即答。「しかし、その後、失敗。その経験も記事になっている」と続けた。

 村山瑞季さんは「いろいろなアイデアが経営に生かされている。『挑戦を続けよう』との気持ちが伝わり書店に行きたくなった」と胸を熱くした。

 授業を公開するB組は講演後、班ごとに「やらない仕事にミスはない」「言葉の中にある正しさに従う」など心に残ったキーワードを発表しワークシートで復習。「あの日の決断」を読み返し、赤沢社長の転機や経営理念を整理した。

 生徒は入学後、ビジネス基礎の授業などで、記事を読み感想、意見を発表してきた。本番に向け、さわや書店各店舗を訪れ書籍販売の工夫を調べるなど準備を進める。

社会への関心高まる

教諭 椛沢 和歌さん

 NIEを通し、社会、ニュースへの生徒の関心が高まった。新聞記事は正確な情報を分かりやすく書いている。高校を卒業し社会に出る過程で必要な知識が詰まっており、多くの記事を読み込んでほしい。

言葉一つ一つに核心

流通ビジネス科1年 五十嵐 玲司さん

 成功を経験した社長だからこそ、一つ一つの言葉にビジネスの核心が見えた。新聞記事は考え方をまとめて書いているので分かりやすい。元気なクラスなので公開授業では、みんなで積極的に発言したい。


 盛岡商高

 1913年創立。校是に「士魂商才」を掲げる。サッカーの強豪校で、2006年度全国高校選手権で県勢初優勝した。