仙台国税局が2日公表した路線価が26年ぶりに上昇に転じた盛岡市「大通2丁目 大通り」の商店街は近年、飲食店街への転換が進む。2017年には小売りと店舗数が逆転。かつて家族連れが買い物を楽しんだ街は、夜にぎわう場へと様変わりした。ただ関係者に景気回復や商店街の魅力向上の実感はなく、路線価上昇は投資先縮小が要因との見方も。小売り、飲食一体となった「盛岡ならでは」の魅力づくりを求める声も上がる。

 2日夕暮れの盛岡大通商店街。仕事終わりのサラリーマンが小売店のシャッターが下りた街を歩き、居酒屋へ繰り出す。

 同商店街協同組合によると、アーケードに面した1階部分(約100店)の構成は17年に飲食業が小売業を逆転。今年4月1日現在、小売業が32店で10年前より19店減り、飲食店は37店で14店増えた。郊外大型店やインターネット通販の影響で小売りが減り、居酒屋チェーン店が増加した。

 路線価が上昇したとはいえ、ピークの1992年(139万円)比82・7%減。大通を中心に県内で飲食店35店舗を経営する真珠苑ホールディングスの鈴木稔社長(72)は「大通は他の地方都市と違い、地元企業が盛岡ならではの風景を残している。店舗の入れ替わりもあって路線価が上がったのかもしれないが、景気回復の実感はまだない」との認識だ。