松くい虫防除に取り組む本県で、従来の被害域から離れた場所にスポット的に現れる「飛び火被害」が目立っている。見つけ次第駆除するため面的に広がってはいないが、幹線路沿いの被害が多く、車で被害木や虫を運ぶなど人為的要因も考えられる。県などは被害の北上阻止に全力を挙げるが、広大な森が広がる岩手では県民参加による監視が鍵。局地的に数本枯れたアカマツを見つけた場合など、速やかな情報提供を呼び掛ける。

 県によると、継続的な感染がみられる被害域は内陸なら盛岡、滝沢、遠野の各市、沿岸では大船渡市が北限だ。県林業技術センターなどが2013年から5カ年の分布状況を分析したところ、宮古、釜石、八幡平の3市や雫石、岩手、西和賀の各町などで飛び火被害が多くみられた。最北部では一戸、九戸の両町村でも見つかった。いずれも直ちに駆除し、まん延を防いでいる。

 飛び火は国道4号、106号、107号、県道1号など幹線路沿いに現れるのが特徴。原因は特定できていないが、被害域から感染木を車で運び出すなど人為的要因も考えられる。

 ただ、県などは被害木の移動を禁じ、時期を決めて被害域でのアカマツ伐採を避けるルールも定めている。復興工事などで伐採する場合も処理を徹底し、関係事業者らが故意に運ぶケースは考えにくいという。