新学習指導要領に新聞の活用が明記され、学校教育が重視する「主体的・対話的で深い学び」にNIEが寄与する期待感が高まっている。盛岡市で開かれた特別分科会のミニシンポジウムでは、本県の教諭3人が事例発表し、今後の方向性について認識を深めた。

 約150人が参加し、日本新聞協会NIEコーディネーターの関口修司さん(62)の司会で、岩手大付属小の高室敬教諭(46)と関戸裕教諭(42)、沼宮内高の山下佳子教諭(43)が活動を振り返った。

 高室教諭は、6年生の卒業研究の取り組みで、新聞記事からテーマを見いだし「自分で行政に取材を申し込んだ児童もいる」と紹介。社会科の関戸教諭は、盛岡市内の町家の保存・活用を紹介する記事を引き合いに「教科書ではフォローしていない身近な事例を紹介することで関心を広げ、深めることにつながった」と強調した。

 山下教諭は前任地の盛岡南高でもNIEを実践。希望する進路関係の記事を切り抜き要約し、意見を考えてもらった。「グループ学習でも深く掘り下げた。NIEを通して自信を深め主体的な学びにつながった」と手応えを語った。

 新指導要領では多様なテキストの活用が促され、新聞は重要な位置を占める。報告を聞いた文部科学省初等中等教育局の大滝一登(かずのり)視学官(53)は「社会の変化に対応するため新聞は重要な情報の宝庫。子どもの学びを支えることを自覚し、生徒や保護者と共有することが求められる」と総括した。