NIE全国大会盛岡大会は最終日の27日、盛岡市のアイーナで分科会を開き、小中高校8校の公開授業や7校の実践発表、1校1団体のポスターセッションを行った。沿岸被災地の大槌町では特別分科会として、小中一貫校の大槌学園が復興をテーマに授業を公開した。地域や自分を知るきっかけとして、文章力や読解力を養う教材としてなど、学校現場のさまざまな取り組みを紹介。子どもたちの声が響く活気あふれる授業を繰り広げ、参加者は熱のこもった議論を交わした。

震災教訓 記事参考に

 岩手町の沼宮内(ぬまくない)高(長谷川昌生校長、生徒105人)の3年生23人は「災害を自分事として考えよう」とのテーマで、地域防災について授業を行った。防災教育に力を入れる県内の高校の取り組みを紹介した岩手日報の記事を基に、震災の教訓を考えた生徒たち。今後起こりうる新たな災害に対して、積極的に意見を交わした。

 6グループに分かれて討論。震災発生時に「津波てんでんこ」を実践し高台へ避難した釜石の奇跡(出来事)などの記事を参考にしながら、同町で大規模な災害が発生した場合の対応策などについて話し合った。

 生徒たちは、高齢者や子どもなどの災害弱者を念頭に▽写真や動画で避難所を周知▽回覧板を活用し避難路を伝える▽クイズや紙芝居で防災に対する意識を高める-などの意見を発表。災害時に命を守るため、日頃から避難訓練などを徹底していくことが大切だと結論づけた。

 授業を行った山下佳子教諭(43)は「大勢の教育関係者が見守る中、生徒は自分の意見をはっきりと述べることができた。授業で学んだことを家族や地域に還元していってほしい」と期待を込める。