NIE全国大会盛岡大会は最終日の27日、盛岡市のアイーナで分科会を開き、小中高校8校の公開授業や7校の実践発表、1校1団体のポスターセッションを行った。沿岸被災地の大槌町では特別分科会として、小中一貫校の大槌学園が復興をテーマに授業を公開した。地域や自分を知るきっかけとして、文章力や読解力を養う教材としてなど、学校現場のさまざまな取り組みを紹介。子どもたちの声が響く活気あふれる授業を繰り広げ、参加者は熱のこもった議論を交わした。

読者想像し編集会議

 盛岡市の岩手大付属中(名越利幸校長、生徒459人)の中村正成教諭(38)は「新聞で発信しよう、私たちの声~教科の学びを生かして新聞を編集しよう~」と題した国語科(教科横断)の授業を行った。3年B組40人は、6月の学習旅行で訪れた福岡県での体験を、岩手日報と西日本新聞(本社福岡市)で記事にして伝えるための「編集会議」に臨んだ。

 福岡県で人間国宝の工芸作家や地元企業を訪れた経験を基に、班ごとに紙面を製作した生徒たち。公開授業では自分たちの記事を読む読者を想像しながら、客観的な事実に加え、自分たちが伝えたい考えが記されているか議論した。

 西日本新聞への掲載を想定して紙面作りをする中村幹郎さんは「主観を多く入れすぎ、根拠が不明瞭だったと気づいた。記事を読む人は岩手の中学生が福岡に行ってどう感じたかも知りたいと思うので、心を動かされたことを盛り込みたい」と振り返った。

 授業を見学した参加者からは西日本新聞で伝えるときには「学習旅行先で触れた伝統工芸の経験を踏まえて、岩手の工芸品について伝えることも必要ではないか」などの指摘があった。