NIE全国大会盛岡大会は最終日の27日、盛岡市のアイーナで分科会を開き、小中高校8校の公開授業や7校の実践発表、1校1団体のポスターセッションを行った。沿岸被災地の大槌町では特別分科会として、小中一貫校の大槌学園が復興をテーマに授業を公開した。地域や自分を知るきっかけとして、文章力や読解力を養う教材としてなど、学校現場のさまざまな取り組みを紹介。子どもたちの声が響く活気あふれる授業を繰り広げ、参加者は熱のこもった議論を交わした。

3紙の工夫 読み比べ

 盛岡市の仙北中(佐藤亥壱(いいち)校長、生徒581人)は長根いずみ教諭(60)が「五輪の記事から『説明のワザ』を見つけよう」と題し公開授業した。2年生32人はリオデジャネイロ五輪陸上男子400メートルリレーで日本が銀メダルを獲得した記事を読み比べ、文章構成など読者の関心を引きつける工夫を探った。

 生徒は3紙を読み、文章構成、見出し、写真や図の違いを考察。レースをまとめた記事の要素を選手のコメント、感動の根拠、記者の考えなどに整理し、気づきを付箋に書き込んで発表した。見出しについては「シンプルで分かりやすく伝えている」と捉え、短い言葉に込められた意味やニュアンスを想像した。写真は記事を象徴するようなシーンを使用し、図や表で内容を補足する新聞の工夫も読み取っていた。

 読み比べの結果、東京五輪への期待、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)に迫った走り、陸上界の歴史など記者によって視点が異なることを確認。表現の多様さに面白みを感じ取っていた。宮本綾太(りょうた)さんは「文章は違いがあるから面白い」、及川陽夏(はるな)さんは「写真と見出しだけでニュースを伝えられる。繰り返し読むことで深い気づきがある」と新聞に親しみを持っていた。