NIE全国大会盛岡大会は最終日の27日、盛岡市のアイーナで分科会を開き、小中高校8校の公開授業や7校の実践発表、1校1団体のポスターセッションを行った。沿岸被災地の大槌町では特別分科会として、小中一貫校の大槌学園が復興をテーマに授業を公開した。地域や自分を知るきっかけとして、文章力や読解力を養う教材としてなど、学校現場のさまざまな取り組みを紹介。子どもたちの声が響く活気あふれる授業を繰り広げ、参加者は熱のこもった議論を交わした。

過去、現在つなぐ新聞

 盛岡市の岩手大付属小(今野日出晴校長、児童609人)は、関戸裕教諭(42)が「江戸幕府と政治の安定~地域に残る江戸文化~」をテーマに6年いちょう組31人に授業した。教科書で江戸の町並みを学んだ後、盛岡に残る城下町を新聞で確認。子どもたちは当時の文化が現在の生活につながっていることに理解を深めた。

 「もし江戸時代の城下町にタイムスリップしたらどんな音が聞こえると思う?」。課題を江戸時代の城下町の暮らしに設定した関戸教諭。児童は当時を描いた絵巻に見入り、服装や仕事から活気あふれる城下町の様子を想像した。

 絵巻のひな人形をきっかけに、話題は同市の町家で開かれるひな祭りへ。町家保存やひな祭りの記事を読み、磯部爽(さや)さんは「当時の暮らしが今につながっている。ひな祭りのようなイベントがあると町家を知ってもらえる」と歴史を身近に感じていた。

 授業後の研究協議では「資料提示の仕方が新しくて勉強になった」、「教科書の内容は中央の歴史が多いが、新聞が過去と現在、中央と地方をつなぐ役割をしていた」などの意見が寄せられた。