東日本大震災以来の広範囲で甚大な災害となった西日本豪雨の被災地、広島市と広島県坂町に11日入った。行方不明者の捜索活動が続く現場は、土石流となって家屋をなぎ倒した巨大な岩石が転がり、自動車は土砂に埋もれたまま。いまだに救援が入れない地域も多いとみられる。復旧にはどれだけの時間がかかるのだろうか。震災発生直後の光景が重なり、大規模災害の恐ろしさがよみがえった。

(報道部・榊悟、八重樫和孝)

 市中心部から通常であれば車で30分程度という道のりを、渋滞で約2時間かけてたどり着いた同市安芸区の矢野東地区。中心部の華やかさがうそのように、土石流が直撃した山あいの住宅地は、泥に染まり、土の臭いに包まれていた。

大量の土砂で埋まり、動けなくなった自動車=11日、広島県坂町

 照りつける太陽の下、隣県や関西からの消防、警察、自衛隊によって続けられる懸命の捜索活動。地域の高校生らがボランティアで泥かきなどを行っているが、すぐ脇を流れる川は激しい濁流が流れる。

 直径2メートルもある巨大な岩があちこちに転がり、近くには跡形もなく破壊された住家も。土石流発生当時、家の2階に避難した本浦正則さん(70)は「ゴロゴロと雷のような音が鳴り響いて生臭さも感じた。こんな大きな岩が落ちてきているなんて驚いた」と恐怖の夜を振り返った。