大槌町は東日本大震災で当時の加藤宏暉(こうき)町長ら町職員39人が犠牲となり、解体と保存を巡って揺れる旧役場庁舎内部を13日、報道陣に公開した。ねじ曲がった鉄筋、突き破られたドア、崩落した天井板-。7年3カ月を経た今も震災の記憶を伝えている。

 1階では3時25分を差した時計ががれきに埋もれ、階段には土砂が積もる。2階の議場の外壁は内側から押し寄せた津波の威力で外側にせり出していた。

 町議会が3月定例会で解体予算案を可決。保存を求める町民有志団体おおづちの未来と命を考える会代表の高橋英悟吉祥寺住職(46)と町内の60代女性遺族が盛岡地裁に工事差し止めを求める仮処分を申し立てているが、町は18日にも解体に着手する。

 解体前に遺族らへの公開を望む声もあるが、町は拒んでいる。

(釜石支局・八重畑龍一、写真は報道部・菊池範正)
 
内部のVR動画公開

 360度カメラで撮影した旧庁舎内部の仮想現実(VR)動画と、小型無人機で撮影した周辺の空撮動画を公開しています。VR動画はパソコン、スマートフォンなどの環境により視聴できない場合があります。