小中高連携、震災学ぶ

自分たちで作った壁新聞を小学生に説明する久慈東高の大井陽友さん(左から2人目)と松家真実さん(同3人目)

 7月のNIE全国大会で実践発表を行う久慈東高(木村克則校長、生徒558人)の情報ビジネス系列流通ビジネス科目群3年生34人は、東日本大震災の伝承と地域ぐるみの防災を目指し、管内の久慈小、久慈中と新聞を活用した復興教育に取り組んでいる。

 高校生が「教える側」、小中学生が「教わる側」になり、学びの力を育むことが狙い。久慈東高の34人は2~3人のグループに分かれ、今春から宮古・田老、大槌、釜石、大船渡、陸前高田の5地域の被災、復興状況を新聞記事や自治体ホームページで調べ、このほど15枚の壁新聞を完成させた。

 壁新聞を教材に、5月29日、久慈小に出向き、4年生104人に説明した。児童は津波の高さや地元に置き換えたときの被害範囲の想定などに耳を傾けた。

 久慈小の菅原七星(ななせ)さんと小野寺実斗(みと)君は「災害の学習や備えの大切さを教わった」と感想を話し、久慈東高の大井陽友(ひゆう)さんと松家真実さんは「(教える側になることで)震災を改めて学ぶことができた」「小学生の意見は、高校生が気付かない目線で勉強になった」と振り返った。

 高校生は、小学生との交流を基に新たに新聞を作り今月26日には久慈中を訪問する。全国大会後も小中高連携の復興・防災NIEを続け、陸前高田市を襲った津波を久慈市に置き換えた図上訓練や避難場所の考察も行う予定だ。

地域担う人材育成に

教諭 原田 智生(ともお)さん

 震災を小学生に伝えようと高校生は丁寧に新聞を読んで調べた。分かりやすい言葉による新聞作りで文章力も高まったようだ。小中高連携の「復興NIE」は、郷土愛を育て、地域を担う人材育成に有効だ。

防災の学習深めたい

3年 中川原 颯人(はやと)さん

 災害に関する言葉を小学生に分かりやすく伝えることが難しい。新聞には多くの情報が書かれていた。災害はいつ起きるか分からない。これからも学習を深め、小中学生との連携を強めたい。


 久慈東高

 久慈農林、久慈水産、久慈商業の3高校が2004年に統合し総合学科高校として新設。地域人材の育成を教育目標に掲げ、生徒は2年次から7系統11科目群に分かれ学ぶ。