12日の首脳会談では、朝鮮半島の完全非核化が共同声明に盛り込まれた。これまで本県上空をミサイルが通過するなど県民にとって身近だった「北朝鮮の脅威」は解消され、北東アジアは和平へと向かうのか。盛岡大文学部の小山花子准教授(政治学)に会談の評価と展望を聞いた。

(聞き手は報道部・佐藤成人)

 -首脳会談の評価を聞かせてほしい。

 「以前から具体的成果は引き出せないとの見方はあったが、共同声明は曖昧だ。焦点である非核化に向けたステップも具体的工程が決められず、板門店(パンムンジョム)宣言の再確認にとどまっている」

 -曖昧になった背景をどうみる。

 「11月に中間選挙を控えるトランプ米大統領にすれば結局、米国内向けのアピールだった。反対に北朝鮮側は世界トップの首脳と一対一で会うのはステータスになる。超大国の米国と経済的に困窮する国が、あたかも重要なリーダー同士で会談したかのように演出できた。北朝鮮の外交戦術に踊らされた面は否めない」

 -北朝鮮ミサイルは県民の身近な脅威だった。北東アジア情勢はどうなる。

 「緊張緩和はいいことだが、これまでも北朝鮮が主張を覆すことはよくあった。行方の注視が必要だ」