NIEアドバイザー・高橋 和江

意見の発信にも力を

高橋 和江さん

 「学習新聞」は、各教科・領域や学校行事などの学習の過程やまとめの段階で発行される多様な新聞の総称です。小中高の各校種で盛んに取り入れられ、身近なNIE活動の一つです。

 班やグループで協力して一つの新聞を発行する場合もありますが、個人発行が多いようです。いずれも「新聞」ですから、いくつかの新聞の特徴を上手に学習に取り入れましょう。

 【ニュースとビューズ】

 新聞の大きな特徴として「ニュース(正確な情報・事実の発信)」と「ビューズ(意見や考え方の発信)」があると言われます。

 多くの学習新聞はともすると学習内容のリポートに終わったり資料の引き写しになりがちではないでしょうか。ニュースはあるがビューズがない、感想・後書きなどで終わっている。これではバランスを欠いているとも言えます。

 新学習指導要領に示されるようにこれからの学習指導は「何を知っているか」とともに「何ができるか」が大切にされます。新聞作りを通しニュースと自分の意見や考え、つまり、ビューズを発信する児童・生徒に育てたいものです。

 【割り付けと見出し】

 一般紙の記事では前段にニュース、後段にビューズが書かれることもありますが、小中学生の場合は「社説」のように、ビューズを一つの記事にまとめる方が指導しやすいようです。

 指導の初期段階では、あらかじめ先生が割り付けや見出しを整えた新聞用紙を用いるのも効果的です。見出しは本文の要約ですが学習新聞の場合には題名・テーマの意味合いも大きい。ニュースを伝える見出しなのか、ビューズを伝える見出しなのか、丁寧な指導で質的向上を図りましょう。

 書く・読むは相互に関連し合います。一般紙をお手本に普段から学習新聞を積極的に活用し、NIEで確かな学力を育てましょう。


岩泉町立岩泉小校長 高橋 和江(たかはし・かずえ)

 84年、岩手・浮島小(現在は一方井小に統合)で教員生活をスタート。34年間、小学校に勤務。16年から岩泉小校長。01年、2度目の岩手・浮島小勤務でNIE活動に取り組み始めた。15年から日本新聞協会認定アドバイザー、17年から県新聞教育研究協議会会長を務める。57歳。一関市千厩町生まれ。