久慈市門前の久慈東高(木村克則校長、生徒558人)の海洋科学系列の3年生10人は、久慈近海に生息するギンポの研究を進めている。地元消費は少ないが、天ぷら専門店の多い東京都内では高値で取引される点に着目。東京への出荷を目標に掲げ、6月に同市侍浜町の地下水族科学館もぐらんぴあ(宇部修館長)の協力を得て飼育実験を始める。久慈の新たな特産品になり得るか、挑戦の行方が注目される。

 ギンポはニョロニョロとした細長い体形が特徴で、北海道南部から長崎県まで広く分布。主に浅い磯場や岩場で生活するため漁網に掛かりにくく、食用とする地域は限られる一方、都内では春から初夏にかけ江戸前天ぷらの高級食材として取引される。

 研究は久慈産魚介類の利用促進を目的とした3年時の生徒研究の一環。昨年度は食味、生息数や販路調査を行い、市内では狙って釣れるほどの生息数を確認し、食用に適した体長20センチ以下の個体も多かった。本年度は水槽で育てて市場価値を高め出荷を目指す。

ダイナンギンポの飼育実験準備を進める久慈東高の生徒

 研究対象は同市長内町で釣れるダイナンギンポ。同館内での飼育実験は「隠れ家」となる塩ビ管の配置の有無、海水温度などの環境を変えた四つの小型水槽で行う。各水槽で3匹ずつ育て、6~10月に月1回体長を測り、適した飼育方法を探る。適正な飼育条件が明らかになれば、通年出荷の可能性も見えてくる。