仲間と協力し壁新聞

昨年作った壁新聞を囲み、本年度の編集方針を語り合う矢巾中3年4組の生徒

 矢巾町の矢巾中(侘美庸(たくみ・いさお)校長、生徒353人)が全校で取り組む壁新聞は、同校のNIEの集大成だ。7月のNIE全国大会では、「学級新聞作り みんなに伝え 記憶に残そう」をテーマに、ポスターセッションを行う。

 大会では、3年生4クラスが昨年、沿岸被災地を回り、考えを深め制作した作品を掲示し、生徒が学びや新聞作り活動を紹介する。

 同校は、修学旅行や職場体験などの感想をA4判の用紙にまとめる個人新聞や学期ごとの学級新聞、外部講師によるレイアウト講習など、新聞作りに積極的に取り組む。その集大成が、秋の文化祭で発表する各クラスの大型壁新聞だ。

 大型壁新聞は、県小中学校新聞コンクール(県新聞教育研究協議会主催)にも出展し、昨年度は中学校・学級壁新聞の部で3年生が最優秀賞、優秀賞各1点と1、2年生がそれぞれ優良賞を受賞した。

 3年4組の生徒が昨年作った壁新聞は優良賞。被災地を訪れて考えた災害への備えや、苦手科目克服に向けた教諭へのインタビューなどをまとめた。上位入賞した先輩が卒業し、最高学年になった今、質を高めた新聞を文化祭で発表することを目標に動きだした。中心メンバー5人は、昨年作った横116センチ、縦177センチの大きな紙面を前に意見を出し合っている。

 梅本帆乃香(ほのか)さんは「もっと見る人を引き付ける見出しやレイアウトにしたい」、村上直也さんも「囲みやグラフは良かった。今度は、一つ一つに時間をかけよう」などと真剣だ。

 侘美校長は「自分の意見を決められた字数にまとめる力や、見出しのデザインなどを工夫することで相手に伝える力が養える。壁新聞では仲間と協力することも学んでいる」と手応えを語る。

学びを深める効果も

教諭 伊藤 郁子さん

 生徒は震災学習などの体験を記事にするため、資料を集め、調べることが必要になる。新聞作りは、学び直しやより深く知ることにつながる効果的な学習といえる。文章だけでなく見出しやレイアウトを工夫し、自身の考えや意見を相手に伝える手法も養える。

教訓や学び得られる

3年 早川 舞優(まゆ)さん

 新聞は国内外のニュースや情報を得るだけでなく、身近な生活に置き換えて教訓や学びを得られる。そして、何度も読み返せることが魅力だ。新聞作りでは、同年代が興味のあるテーマや日常の課題をアンケートなどで掘り下げ、分かりやすく伝えたい。


 矢巾中

 1959年創立。全国レベルのハンドボールや東北大会常連の吹奏楽など部活動が活発。教育目標の「自ら学び心豊かでたくましい生徒」を実践する。