奥州市発祥の漆器・増沢塗(ますざわぬり)が重大な岐路を迎えている。今では唯一の継承者となった現代の名工、及川守男さん(74)=同市胆沢若柳=は20年余り主宰し続けてきた漆塗り教室を閉じ、同市水沢西町のZプラザアテルイで18日から3日間、教室として最後の作品展を開く。及川さんには技術継承への諦めきれない思いがあり、展示を見た若者が後継者に名乗りを上げてくれることに淡い期待を持つ。

 及川さんの教室・漆に瘡(かぶ)れた会は1996年に始動。後継者育成の意図もあったが、生徒の多くは趣味を目的に参加しており、及川さん自身の耳が遠くなったこともあって昨年12月に活動に区切りを付けた。最後の顔触れは県内外の50~70代7人だった。

 今回は生徒や及川さんの作品約100点を展示し、販売品もある。漆器の修理の相談も受け付ける。

 作品展は午前10時~午後5時(20日は午後3時)。