観光客誘致などに取り組む陸前高田市の合同会社ぶらり気仙(鍛治川直広代表)と広田湾遊漁船組合(大和田晴男会長)は、日本酒やワインを海中に沈めて熟成させる事業を始めた。体験型観光として同市を訪れた人に作業してもらうことも視野に入れており、12日は一般向けに作業を公開。酒の付加価値向上や観光振興、交流人口の拡大につなげる考えだ。

 同日は同社の呼び掛けで学生や社会人ら約30人が集合。参加者は同市米崎町の脇之沢漁港から船に乗り、カキの養殖いかだまで移動した。養殖かごに入れた同市の酔仙酒造の日本酒と、神田葡萄(ぶどう)園のワイン計48本を同組合のメンバーがロープで養殖いかだから深さ約10メートルの海中に固定する作業を見守った。

 「広田湾海中熟成プロジェクト」と銘打ったこの取り組みは、酒を海に沈めることで波による揺れが熟成を早め、味がまろやかになるとされる特長を生かす。

 本年度は日本酒最大500本、ワイン同250本を海中に沈める予定。3年目には日本酒同2100本、ワイン300本以上を目標とする。熟成期間は半年以上を見込んでおり、市内の飲食店や宿泊施設などで提供する予定だ。