PR動画(ロングバージョン)

百武朋さんがメークした神秘的なカッパ

 花巻、遠野、平泉の3市町は、インバウンド(訪日外国人客)向けに観光PR動画を制作した。家族旅行で3市町を巡った外国人の少女が、3市町の象徴として「妖怪」を思い浮かべた-という内容。「妖怪」の特殊メークは、「20世紀少年」「ミュージアム」などの映画に携わった盛岡市出身の百武朋さん(キャラクタースタイリスト・特殊造形)が担当。動画を通じて自然や文化、食など独特の風土が根付くこのエリアを「ファンタジーな地域」として海外にPRしていく。

 川沿いにたたずむ露天風呂、ボリュームたっぷりのジンギスカン、神々しく輝く中尊寺金色堂-。新幹線を降りた少女は何もかもが新鮮な体験に大はしゃぎ。遠野市でカッパの言い伝えを知った少女はカッパ淵でそっと目を閉じ、想像する。すると、体毛や甲羅が赤く染まったカッパが目の前に現れる。動画終盤には、再び少女の想像でキツネのような鋭い目の「妖怪」も登場する。

「ファンタジー」な雰囲気に包まれる宮沢賢治童話村(花巻市)の施設内

 怪しげで神秘的なオーラをまとった2体の「妖怪」は、百武さんのオリジナリティーがにじみ出ており、3市町が持つ不思議な空気感を象徴している。赤い色をしていたという遠野物語の記述を参考に、カッパのメークは雪の白と対照的な赤色を強調。終盤に登場する妖怪が身につけたマントは宮沢賢治、角は鹿踊り、お面は神楽や神社にまつられるキツネ面のエッセンスを取り入れた。

「動画を通じ、3市町へ外国人の訪問意欲を喚起させたい」と意気込む立花正行観光担当主査

 動画は映像中心で、文字による情報がほぼない。動画制作の監督を務めた盛岡市の広告制作会社ベアーズ企画製作室の下山和也社長は「3市町を一つの地域としてとらえたとき、キーワードはファンタジーだと感じた。視聴者に不思議な感覚を持ってもらうことを大事にした」と解説する。

 動画は今後、台湾や香港などアジア圏を中心とした誘客活動に活用していく。遠野市観光交流課の立花正行観光担当主査は「3市町には海外にはないものであふれ、外国人の注目を集められる地域だと思う。日本の原風景が残る東北への訪問意欲を喚起させていきたい」と力を込める。

 少女役は盛岡市の芸能事務所ブリッジ・エンタテインメントに所属するソニアさん(10)=県内在住=が務めた。

百武さんのホームページはhttp://hyakutake-st.jp/

PR動画の(ショートバージョン)のURLはこちらhttps://www.youtube.com/watch?v=Bv7kyiZWHeY