東日本大震災から間もなく7年。復興へ向かう人の心を支えようと温かい気持ちが今も届けられている。震災直後から被災地に思いを寄せ続けているタレントの香取慎吾さんと、2013年に放送したNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」に出演した俳優の塩見三省さん(70)が、本県に向けた励ましのメッセージを岩手日報社に寄せた。

<塩見三省さんからのメッセージ~紙面より一部抜粋>

 NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の撮影は、東日本大震災という大変なことがあったにもかかわらず、久慈市の人たちに明るく迎えてもらった。宮藤官九郎君の脚本もさえていたが、特殊なドラマで、震災の本質を突いていた。僕はその撮影後、病気(脳出血)になったが、入院したり、苦しい時、撮影の日々が琥珀(こはく)のように宝物として自分の記憶の中にあった。

 (東日本大震災と比べるのは)本当におこがましいが、ある日突然、僕も災難に遭った。倒れたとき、また俳優ができるとは思っていなかった。でも、北野武さんや友人らの言葉で、立ち上がることができた部分があった。左半身が不自由なままでも「また一緒にやっていかないか」と言われたことが「自分だけの体じゃない」と力になった。

 久慈の人たちからも応援のメッセージをいただいた。立ち直るためには受容期間が必要。自分の気持ちを治めながら、それでも前を向いて生きていかなければならない。(談)

<久慈の喫茶店「モカ」と交流>

塩見三省さんとの思い出を語る樋沢正明さん(左)、あけみさん夫妻

 塩見三省さんは2013年、NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」で「琥珀(こはく)の勉(べん)さん」を演じた。撮影の合間には、劇中に登場する喫茶兼スナック「リアス」のモデルになったとされる久慈市本町の喫茶モカの店主樋沢(ひざわ)正明さん(70)、あけみさん(65)夫妻と交流した。

 塩見さんは撮影中、何度かナポリタンを食べに訪れたという。共演の美保純さんと偶然一緒になった際に、あけみさんと3人で記念撮影した。樋沢さんは、塩見さんと同学年で「撮影をしていた頃はお互い65歳の年で『70歳までは現役で頑張ろう』なんて話していたのを昨日のように覚えている」と懐かしむ。