東日本大震災で大槌町職員だった家族を亡くした遺族が6日、町内で記者会見し、平野公三町長に死亡状況に関する資料開示などを申し入れ、その回答について平野町長が自ら説明するまで旧役場庁舎の解体工事を中断するよう求めたことを明らかにした。平野町長は同日の会見で遺族へのこれまでの対応を謝罪。犠牲になった全職員の死亡状況を調べるとしたが、解体工事は予定通り進める方針を強調した。

 申し入れは5日付。死亡状況の資料開示や遺族に対するこれまでの説明内容、対応などについて、19日までの文書回答を求めた。

 会見で長女裕香(ゆか)さん=当時(26)=を亡くした釜石市鵜住居町の小笠原人志さん(66)は、裕香さんが犠牲者の生前の姿などを記す生きた証(あかし)回顧録の対象外になっている点に触れ「雇用者としての責任を感じられず不信感が募った」と強調。当時の組織対応なども含め「しっかり調べ、全HPて知らせるべきだ」と述べた。

 平野町長は、これまでの対応を「なおざりにしてきたことは強く反省する。遺族とどう向き合うかしっかり考えていく」と述べ、犠牲になった全職員39人の震災当時の動きや死亡状況の調査を明言。来年3月までにまとめ、遺族への説明や周知方法は今後検討する。