ドイツ・ヘルムホルツ重イオン科学研究所グループリーダーなどを務める斎藤武彦教授(原子核ハドロン物理学)による国際リニアコライダー(ILC)科学授業は2日、盛岡市上田の盛岡一高(川上圭一校長、生徒843人)で始まった。7日まで各地の小中学校などで最先端科学の魅力を国際的な視点で伝える。

 生徒ら約90人が参加。斎藤教授は昨年、ブラックホールの合体による重力波の観測でノーベル物理学賞を受賞した、米国の観測施設LIGOが捉えた中性子星の合体現象について「合体が金や銀などの元素構成の鍵を握ることが分かった。これもノーベル賞級の成果だ」と熱く語った。

 政府の誘致判断が目前とされるILCについては「実現すれば物理学が大きく進展する。世界との協力が前提で『世界を呼ぶ』皆さんが一度は日本を飛び出し『世界を知る』ことも必要だ」と呼び掛けた。

 講義後も生徒は斎藤教授を囲み、熱心に質問。四日市光太郎さん(2年)は「ILCには科学者が真に活躍できる土壌が必要で、日本にとっても大きな刺激になる」と実現を願った。

 斎藤教授は2012年から県内の延べ143校で特別授業を行い、約1万5千人が学んでいる。

 3日以降の一般向け授業の日程は次の通り。問い合わせは一般社団法人SAVE IWATE(090・2973・4035)へ。

 ▽4日午後6時 釜石情報交流センター(釜石市)▽5日午後6時半 大船渡市防災観光交流センター▽6日午後6時半 まち家世田米駅(住田町)