平成最後の年の瀬を迎える県内で、年越しや正月に向けた食材商戦が上向き傾向にある。今年は不漁や食材の高騰など不安要素もあったが、改元の年の正月という特別感から、食材を奮発する消費者も。前沢牛やカニなどの高級食材が人気で、前年よりおせちの予約を増やす業者もある。背景には働き方改革による休日増や、スーパーの元日休業などもあるとみられ、関係者は29日以降の商戦本格化に向けてフル回転だ。

 盛岡市本町通の料亭駒龍(岩舘政明社長)は28日、おせち料理の仕込みを始めた。大みそかの引き渡しに向け、なますを入れるユズの器作りや野菜の下準備作業に13人が励んだ。

 3種類のお重(2段重は税込み3万円)を販売し、既に例年並みの100件以上の予約が入る。伊勢エビやアワビなど華やかな食材を詰める予定で、岩舘尚専務(35)は「平成から元号が変わるが、伝統を維持し変わらない味を守っていきたい」と思いを込める。

 いわて生協(滝沢市)のおせちの予約は前年比10%増。栗きんとんや黒豆などの少量レトルトパックも人気で同生協事業本部の古舘広光店舗事業部長(55)は「少しでも縁起物を食べようと考える人も多いのでは」と分析する。