市立病院の移転新築計画を巡り、院長が年内で退職する奥州市の総合水沢病院(145床)の新院長に、菊池淳副院長(64)が昇任する。市医療局が26日、院長ら4人の人事異動を内示した。菊池副院長は同日記者会見し、相次ぐ医師退職で救急車受け入れが来春から困難になる懸念を表明。同病院の小児科休止で混乱する胆江地区の医療は救急も大きな課題を抱えかねず、菊池副院長は医師招聘(しょうへい)を図る上でも新病院整備の意義を強調した。発令は来年1月1日付。

 菊池副院長は同市水沢大手町の同病院で会見し、一連の混乱を「地域の皆さまに心配をお掛けし申し訳ない。医療体制立て直しに努力する」と謝罪。内科医が現状の4人から半減するため「救急医療を担うのが極めて困難な状況だ。一時的に救急車受け入れを停止せざるを得ない事態が想定される」と懸念を示した。

 市医療局によると同病院は1、2次救急を行い、救急車で胆江地域の約2割に当たる904人(2017年度)を受け入れている。停止すれば県立胆沢病院などの負担が増しかねない。奥州医師会の関谷敏彦会長は「開業医を含め、医療連携を話し合っていかなければならない」と模索する。