ノルディックスキー・ジャンプ男子で22歳の小林陵侑(土屋ホーム、盛岡中央高)の快進撃が止まらない。ワールドカップ(W杯)で今季7戦4勝。表彰台を外したのは1度だけで、個人総合首位を快走する。年末年始恒例のジャンプ週間でも総合優勝候補の大本命で、日本勢2人目の快挙に向け「まずは1勝を目指して頑張る」と意気込む。

 1953年に始まったジャンプ週間は、ドイツとオーストリアで2戦ずつ行われ、W杯よりも古い歴史がある。期間中には10万人を優に超える観客が集まり、46歳の葛西紀明(土屋ホーム)が「五輪や世界選手権も大事なんだけど、ジャンプ選手はみんな、そこで勝ちたいと思ってやっている」と言う特別な大会だ。

 八幡平市出身。兄、潤志郎(雪印メグミルク、盛岡中央高-東海大)の影響で、小学1年で競技を本格的に始めた。綿谷美佐子トレーナーが「やわらかくてバネがある」と言うように運動能力が高く、レスリングの勧誘を受けたこともある。

 世界から一目置かれる存在となったが、日本の新エースに気負いはない。「今のところはあまり不安はない。あまり考えすぎないようにしたい」。自然体で伝統の大会に挑む。