冥福祈り迎える新年

 きょう25日はクリスマス。父親の一人として、楽しい年末のイベントを迎えられなかった子どもが北上市にいた痛ましい事実が、心に引っかかったままだ。

 一つは4月に1歳9カ月の男児が十分な食事を与えられず亡くなった保護責任者遺棄致死事件。寒くひもじい中で一人、頼れる人を待っていた気持ちを思うと原稿を打つ指が重かった。

 遊ぶために幼子を残して外出し、親の責任を果たさず死なせたことは責められるべきだ。一方で自分は親の責任をどう果たしているか、仕事の忙しさにかまけていないか自問させられた。子どもを守る社会の仕組み、一人での子育てを支える環境づくりでも、大きな宿題を与えられた。

 もう一つは今月、小学2年生男児が大型トラックにはねられ亡くなった事故。「同じような事故が起こらないようにお願いします」。自宅にうかがい、在りし日の写真を提供いただく際のお母さんの言葉が心に刻まれている。写真の優しい笑顔に見つめられると涙をこらえられなかった。運転する時は今まで以上にスピードを抑え、周囲の確認を念入りにするようになった。

 自分のことだけでなく、他の人にももう少し思いを寄せる。記事によってそんな思いが広がり、子どもたちの笑顔があふれる新年になることを、2人の冥福とともに祈っている。

(斉藤 陽一)