賃貸住宅への入居を断られやすい高齢者や低所得者の住まい確保を支援する、国の新たな「住宅セーフティネット制度」を活用した動きが県内で始まっている。盛岡市のNPO法人市民協岩手(菅原進理事長)は今秋から「住宅弱者」を対象とした、住まい探しの相談や入居後の見守り支援を開始。今後も需要が見込まれるが、国が創設した入居しやすい物件の事前登録は、本県ではゼロ。支援の充実に向け、一層の制度周知が求められる。

 「安心して暮らしていました」。盛岡市内の公営住宅に住む60代女性が、菅原理事長(69)を目を細めながら出迎えた。

 女性は生活保護を受ける。保証人が県外に転出することになり、新たな保証人を探す必要に迫られた。体調は十分ではなく、親族も頼れない。身近なケアマネージャーに悩みを打ち明けたところ、同法人につながり、解決への交渉を担ってもらった。

 「一人では交渉も難しく、悩んで調子も悪くなりそうだった。力強い相談相手ができて安心した」と涙ながらに感謝する。

 同法人への相談は0120・540・407へ。