【エンゲルベルク(スイス)共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は16日、スイスのエンゲルベルクで個人第7戦(ヒルサイズ=HS140メートル)が行われ、22歳の小林陵侑(土屋ホーム、盛岡中央高)が合計294・4点で今季、通算ともに4勝目を挙げた。1回目に最長不倒の144メートルを飛んでトップに立ち、2回目も137メートルでリードを広げた。同い年の中村直幹(東海大)が自己最高の14位。小林潤志郎(雪印メグミルク、盛岡中央高-東海大)は20位で、46歳の葛西紀明(土屋ホーム)は30位で今季初のW杯得点(30位以内)を獲得した。佐藤幸椰、伊東大貴(ともに雪印メグミルク)は2回目に進めず、それぞれ32位、44位だった。

最高レベルの技術

 伝統あるジャンプ週間の前哨戦となる大会で2位以下に大差をつけた。小林陵は1回目にジャンプ台記録に並ぶ大飛躍でトップに立ち、2回目もヒルサイズに迫った。欧州の強豪を圧倒するパフォーマンスを披露し「うれしい」と声を弾ませた。

 15日の個人第6戦で今季初めて4位以下に終わった。助走で尻が「ちょっと下がっていた」ため、飛び出しの精度が低かったという。この日はうまく修正し、踏み切りでしっかりとジャンプ台に脚力を伝えた。

 強豪ポーランドを率いるホルンガッハー監督は今季の小林陵について「基本技術を最高レベルで実行している。助走路の速度、踏み切りから飛行への移行、全てが完璧」とたたえる。22歳の新星は普段、言葉少なな印象だが、そのジャンプのレベルの高さは目の肥えた関係者もうならせる雄弁さを誇っている。