大槌町の仮設住宅に暮らす被災者の生活状況などを継続的に調査している岩手大教育学部の麦倉哲(てつ)教授(社会学)らの調査研究班は15日、同町末広町のおしゃっちで今年の調査報告会を開いた。住宅再建の見通しが立ったことなどを背景に自身の復興度を「60%以上」と答えた人が26・8%(前年比10・3ポイント増)と改善した一方、「40%未満」が39・8%(同12・9ポイント減)を占め、復興実感度の格差が浮き彫りになった。

 調査は2011年から行い8回目。町内の仮設に暮らす18歳以上(8月時点)が対象で、9月末時点で集計した男女114人の回答をまとめた。

 町の復興度は「60%以上」が25・7%(同18・2ポイント増)で前回調査から大幅に増加。ハード整備の進展に伴い「40%未満」は29・3%(同22・8ポイント減)となったが、人口減少や商店街の復興を懸念する声が出た。近隣住民との関係に問題があると答えた人は22・6%で、男性が困難を訴える比率が高かった。少数だが、仮設住宅の空室増加や自治会役員の退去による「調整役」の不在などで、コミュニティー維持に不安を抱える被災者の存在も明らかになった。

 調査結果の最終報告書は年度内にまとめる。麦倉教授は「復興格差が出ており、行政の支援策も重要。住民の活動も含め、結果をどう生かすのか住民と一緒に考えたい」と述べた。